本サイトでは様々な環境で気軽に本格的なロボット教育を行ってもらうべく、独自のロボット教材を開発しました。
現在、一般販売へ向けて準備をしております。
本Webページではβ版の先行体験をしていただく方向けに公開している資料になっております。
一般の方は販売をお待ちください。

0 はじめに
この教材は、教育用ロボット PoliviaBot(ポリヴィアボット) を使って、
電子回路・プログラミング・センサ・モータ制御・通信・システム設計を、実際に「動くロボット」を通して学ぶための実習テキストです。
PoliviaBotは、単なる組み立てキットではありません。
**高専・大学・実際のロボット開発現場で使われている技術構成を、そのまま教育用に落とし込んだ“実践型学習ロボット”**です。
このWebテキストでは、Raspberry Pi Pico Wを頭脳として、
「ロボットが感じ、考え、動く」仕組みを、回路レベルからソフトウェアまで一貫して学びます。
1 PoliviaBotの開発コンセプト
PoliviaBotは、次の3つの思想を軸に設計されています。
① 本物の技術に触れる
多くの教育用ロボットは「簡単に動かすこと」を重視します。
PoliviaBotはあえて、
- マイコンのGPIO制御
- センサのアナログ・デジタル信号処理
- モータドライバ回路
- 通信プロトコル(I2C / SPI / UART / Wi-Fi)
といった、実際のロボット開発で必要な技術構造を隠さずに見せる設計になっています。
② 成長に合わせて進化できる構造
PoliviaBotは、学習者のレベルに応じて「中身」を入れ替えられるロボットです。
- 初級:マイコンによる基本制御
- 中級:センサ統合・通信・システム制御
- 上級:外部演算装置・ROS・ネットワーク連携
この構造により、1台のロボットで“入門から研究レベル”まで学び続けることが可能です。
③ ロボットを「システム」として理解する
PoliviaBotは、
「プログラムだけ」「回路だけ」「機構だけ」では完結しません。
- 電源系
- 制御系
- センサ系
- 駆動系
- 通信系
これらが連携して初めてロボットは動きます。
この教材では、ロボットを“部品の集合”ではなく“システム”として設計・理解する力を身につけます。
2 PoliviaBotシリーズ構想
PoliviaBotは、学習段階・教育現場・用途に応じて選べるシリーズ構成型ロボットプラットフォームとして設計されています。
すべてのモデルは、共通フレーム構造と拡張インターフェースを持ち、マイコンや制御基板を入れ替えることで、学習内容と難易度を段階的に引き上げられる設計になっています。
シリーズの思想
PoliviaBotは、日本の伝統的な成長段階の考え方である **「松・竹・梅」**をモチーフに、次の3階層で構成されています。
UME(入門モデル)
対象レベル: 小中学生・高校初学者・電子工作入門
特徴
- 組み立てやすいシンプルな構造
- 低電圧・低消費電力設計
- センサ・モータの基本制御に特化
主な対応マイコン
- micro:bit
- Raspberry Pi Pico / Pico W
- Arduino nano
学習テーマ
- LED・スイッチ制御
- モータのON/OFF制御
- 距離センサ・ラインセンサの読み取り
- 基本的な条件分岐プログラム
目的:
「ロボットがプログラムで動く」という体験を、直感的に理解すること
TAKE(標準モデル)
対象レベル: 高校生・高専生・工学系初学者
特徴
- モジュール式拡張構造
- モータドライバ内蔵
- 通信機能の活用が可能
主な対応マイコン
- Raspberry Pi Pico W
- M5Stack
学習テーマ
- PWM制御による速度制御
- 複数センサの統合処理
- Wi-Fi通信・Web操作
- 状態遷移型制御設計
目的:
「ロボットシステムとして設計・制御する力」を身につけること
MATSU(上位モデル)
対象レベル: 高専上級生・大学生・研究・競技用途
特徴
- 拡張基板対応
- 外部演算装置連携
主な対応マイコン・演算装置
- Raspberry Pi(Linux搭載)
- ROS対応システム
学習テーマ
- ROSによる分散制御
- センサフュージョン
- 自律走行アルゴリズム
- ネットワークロボット設計
目的:
「研究・競技・社会実装レベルのロボット開発力」を養うこと
3 この教材で学べること
電子回路分野
- GPIOの入出力制御
- プルアップ・プルダウンの理解
- モータドライバ回路の構造
- 電源設計と電圧レベルの考え方
プログラミング分野
- MicroPythonによるマイコン制御
- 状態遷移型プログラム設計
- タイマー処理の考え方
- デバッグ手法
センサ工学分野
- アナログ値とデジタル値の違い
- ノイズとフィルタリング
- キャリブレーション
- 複数センサの統合処理
通信・IoT分野
- Wi-Fi通信の基礎
- Webサーバの構築
- スマートフォンやPCからの遠隔操作
- データの送受信設計
4 この教材の対象者
- 高校・高専・大学初年度の学生
- ロボットや電子工作に興味のある初学者
- マイコン制御からIoTまで一貫して学びたい人
- ロボット競技や研究に進みたい人
5 PoliviaBotが目指す学びの姿
PoliviaBotのゴールは、
「動かすことができる」ではなく、「設計できるようになる」ことです。
回路図を見て意味がわかる。
プログラムの構造を説明できる。
トラブルが起きたときに、原因を切り分けられる。
それができるようになったとき、あなたはもう
**“ロボットを使う人”ではなく、“ロボットを作る人”**になっています。
※β版ではRaspberry Pi Pico UMEバージョンを使った教材を公開しております。
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