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【Python】Python言語入門⓪~Python言語の概要~

プログラミング言語とは、コンピュータに指示を出し、特定のタスクを実行させるための言語です。人間が理解できる言語で書かれた指示を、コンピュータが理解し実行できる形式に変換するための手段です。このコースでは機械学習やデータ分析に適している、Python言語の基礎を学んでゆきます。

プログラミング言語とは

プログラミング言語の主な役割は、ソフトウェア開発者がコンピュータに対してどのような操作を行うかを指示することです。

これには、データの処理、ファイルの操作、ネットワーク通信、ユーザーインターフェースの表示など、あらゆるコンピュータの動作が含まれます。

プログラミング言語は、人間とコンピュータの間の「通訳」のような役割を果たし、抽象的なアイデアやアルゴリズムを具体的な行動に変換します。

プログラミング言語の種類

プログラミング言語は、その目的や使用するレベルに応じて多くの種類があります。

一般に、これらの言語は大きく「高級言語」と「低級言語」に分けられます。

  • 高級言語: 人間が理解しやすい文法や構文を持ち、Python、Java、C++などがこれに該当します。高級言語は、複雑なタスクを簡潔に記述できるように設計されており、ソフトウェア開発の効率を高めます。
  • 低級言語: コンピュータが直接実行できる命令セットに近い言語で、アセンブリ言語や機械語などがこれに該当します。これらはハードウェアに近い操作が必要な場合に使用されます。

コンパイラとインタプリタ

プログラミング言語で書かれたコードは、直接コンピュータで実行されるわけではありません。

これを実行可能な形式に変換するために、コンパイラインタプリタといったツールが使われます。

  • コンパイラ: プログラム全体を一度に機械語に変換し、その結果を実行する形式です。C言語やJavaなどが代表的です。
  • インタプリタ: プログラムを1行ずつ逐次的に解釈しながら実行します。PythonやJavaScriptがその例です。

プログラミング言語の選択

特定のタスクに最適なプログラミング言語を選ぶことは、ソフトウェア開発の効率や品質に大きな影響を与えます。

たとえば、ウェブ開発にはJavaScriptやPythonがよく使われ、システムプログラミングにはCやC++が適しています。

また、機械学習やデータ分析にはPythonが広く利用されています。

プログラミング言語は、コンピュータに命令を与えるための基本的な手段であり、現代の技術社会において不可欠なスキルです。

適切な言語の選択とその習熟は、効果的なソフトウェア開発の鍵となります。

Python言語の特徴

1. 簡単でわかりやすい

Pythonは、とてもシンプルで読みやすい言語です。たとえば、英語の文章を読むようにコードを書くことができます。

これにより、初めてプログラミングを学ぶ人でも理解しやすく、他の言語に比べて、Pythonのコードは短くてシンプルなのが特徴です。

2. たくさんの便利なツールが使える

Pythonには、プログラムを作るための便利なツールや機能(これを「ライブラリ」と呼びます)がたくさん用意されています。

たとえば、データの分析をしたり、ウェブサイトを作ったり、ゲームを作ったりするためのライブラリがすでにあります。

これらを使うことで、ゼロから作るよりも簡単にいろんなことができるようになります。

3. どんなコンピュータでも使える

Pythonは、Windows、Mac、Linuxなど、ほとんどのコンピュータで動かすことができます。

つまり、みんなが違うコンピュータを使っていても、Pythonで書いたプログラムはほとんど修正なしで動かせます。

これが、Pythonが多くの人に使われる理由の一つです。

4. 学びやすく、サポートが充実

Pythonは、初心者にとって学びやすい言語です。

さらに、Pythonを使っている人がたくさんいるので、インターネットでわからないことを調べると、すぐに答えが見つかることが多いです。

オンラインで質問すると、親切な人が答えてくれることもよくあります。

5. プログラムの動きをすぐに確認できる

Pythonは「インタプリタ」という仕組みを使っています。

これは、プログラムを少しずつ実行しながら結果を確認できるということです。

たとえば、ちょっとした計算や動きを確認したいときに、すぐに試して結果を見ることができるので、プログラミングをしているときにとても便利です。

6. 柔軟で、いろんな場面で使える

Pythonでは、変数にいろんな種類のデータを自由に入れることができます。

たとえば、文字や数字、リスト(たくさんのデータを一つにまとめたもの)などを簡単に扱えます。

これにより、いろんな場面で使いやすくなっています。

7. 物事を整理して考えやすい

Pythonは、「オブジェクト指向」という考え方を使ってプログラムを作ることができます。

これは、物事を「もの」として考えて、それを使って動きを作るというやり方です。

たとえば、ゲームを作るときに、キャラクターや道具を「オブジェクト」として作って、それぞれに動きを与えることができます。

これにより、プログラムが整理されて、理解しやすくなります。

8. いろんな分野で使われている

Pythonは、ウェブサイトの作成やデータ分析、人工知能の開発、科学の研究、自動化など、さまざまな分野で使われています。

これらの分野でPythonが選ばれるのは、使いやすさや豊富なライブラリがあるからです。

Pythonを勉強する為の環境

Pythonを動かす環境として、大きく分けてVisual Studio Code (VSCode)、Raspberry Pi、Google Colabの3つの選択肢があります。

それぞれの環境には、特有のメリットとデメリットがあります。以下にそれぞれについて説明します。

1. Visual Studio Code (VSCode)

メリット

  • 多機能な統合開発環境 (IDE): VSCodeは、プログラムを書くための支援機能(シンタックスハイライト、オートコンプリート、デバッグ機能など)が豊富に備わっています。これにより、効率的にコードを書きやすくなります。
  • 拡張性: 多くの拡張機能が提供されており、Python以外の言語やツールも統合して利用できます。例えば、JupyterノートブックのサポートやGit連携などが可能です。
  • クロスプラットフォーム対応: Windows、macOS、Linuxで動作するため、環境を問わず使用できます。
  • カスタマイズ性: 自分の好みに合わせてインターフェースや機能をカスタマイズできます。

デメリット

  • 設定の手間: 初めて使う場合、Python環境の設定や拡張機能のインストールなどに少し時間がかかることがあります。
  • リソースの消費: 他のテキストエディタに比べてメモリやCPUを多く消費することがあるため、低スペックのPCでは動作が重く感じるかもしれません。

2. Raspberry Pi

メリット

  • ハードウェアプログラミングが可能: Raspberry Piを使うと、Pythonを使ってセンサーやLEDなどのハードウェアを制御するプログラムを作ることができます。これにより、実際に物理的なデバイスを動かす経験ができます。
  • 低コストで実機実習ができる: Raspberry Piは比較的安価であり、専用の開発用PCを用意しなくても、本格的なプログラミングとハードウェア制御が学べます。
  • Linuxの学習にも役立つ: Raspberry PiはLinuxベースのOS(Raspberry Pi OS)を使用するため、Linuxの基本操作やコマンドも自然に学べます。

デメリット

  • パフォーマンスの制限: Raspberry Piは小型で省電力ですが、その分、処理能力が限られています。大規模なデータ処理や、計算リソースを大量に必要とする作業には向いていません。
  • セットアップに時間がかかることがある: 初期設定やソフトウェアのインストールに少し手間がかかる場合があります。また、ハードウェアの接続や設定も必要です。

3. Google Colab

メリット

  • クラウドベースで手軽に使える: ブラウザだけでPythonを動かせるため、セットアップが不要です。すぐにPythonのコードを書き始めることができ、インターネット環境があればどこからでもアクセス可能です。
  • 無料でGPU/TPUを利用できる: 高速な計算が必要な機械学習の実験などでは、Google Colabが提供する無料のGPU/TPUを利用できます。これにより、ローカルPCでは難しい大規模な計算も可能になります。
  • 簡単に共有可能: 作成したノートブックを他の人と共有したり、共同編集したりすることが簡単にできます。

デメリット

  • インターネット依存: インターネット接続がないと利用できません。接続が不安定な環境では作業が滞ることがあります。
  • 制限付きのリソース: Google Colabのリソースは無料版では制限があり、長時間の計算や大規模なプロジェクトには制約があります。また、一定時間操作がないとセッションが切れることがあります。
  • 依存関係の管理が複雑な場合がある: 特定のライブラリやパッケージをインストールする際、Colabの環境に依存するため、ローカル環境とは異なる動作をする場合があります。

まとめ

  • VSCode: 本格的なプログラミングに最適で、強力な機能とカスタマイズ性が魅力。設定の手間がデメリット。
  • Raspberry Pi: ハードウェアを扱うプログラムに適しており、Linuxも学べるが、パフォーマンスは限定的。
  • Google Colab: クラウドベースで手軽に始められ、GPUも使えるが、インターネット接続が必須であることが制限。

各環境にはそれぞれの特長があるので、目的や状況に応じて適切な環境を選ぶと良いでしょう。

本サイトでは上記の3つの環境それぞれの構築方法を解説し、その後Python言語の学習に移ってゆきます。

自分に合う環境を選んで、勉強に取り組んでみてください。

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